注意ポイント
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BB2 Hit20(ビービーツー ヒット トゥウェンティ)は、2020年7月にリリースされたBB2シリーズの中でも新しいプログラムです。BB2シリーズはこれまでに87プログラムがリリースされました。その中で82番目のプログラムがこのBB2 Hit20です。
ここ数年のBB2のHitシリーズ(リリース年のヒット曲特集)は、その年度の新卒新入インストラクターのデビュープログラムのひとつとなっています。2020年度の新入インストラクターはこのHit20かComp3かComp4かがデビュープログラムでした。
このHitシリーズはリリースから3年経過後にレギュラー提供終了(リザレクション入り)となるのが通例のため、Hit20も2023年末でレギュラー提供終了となる運命にあるでしょう。
2021年3月12日現在で、40名のインストラクターにより過去2744回のレッスンが提供されています。
このプログラムのレポートと強度評価はこちらの記事をどうぞ。
プログラム全体の俯瞰:BB2 Hit20
ダンベル前に9曲、ダンベル後に2曲の全12曲構成です。変則的にダンベル前に9曲配置されています。
RUNはでてきません。3曲目と7曲目にはスタンディングファストがあり、スプリント曲といっていいでしょう。ただし、息が上がる度合は6曲目と8曲目が強いと思います。初級者の方には6曲目が一番の鬼門でしょう。またポジション3ダブルタイムは3曲目とラストソング(と6曲目)に出てきますが、それほど長い立ち漕ぎダブルではありません。
このプログラムの大きな特徴は、ダンベルまでに9曲もあってほかのプログラムに慣れていても感覚的にペース配分が狂うこと、スプリント曲よりも高強度な6曲目8曲目に注意しなければならないこと、でしょう。休憩曲がいくつかありますが、6曲目(高強度)7曲目(スプリント)8曲目(高強度)の連続3曲に集中したほうがよさそうです。
上半身のコリオでいうとプッシュアップの多さが特徴的です。プッシュアップが苦手な方は浅めのプッシュアップで乗り切りましょう。また、サークルというこのプログラムで初登場のコリオがありますが、2~3回漕いで慣れれば問題ありません。
それでは1曲目からみていきましょう。できればセットリストを聞きながらお読みください。各曲ごとの細かなコリオについては先にもあげたレポート記事をご覧ください。
曲ごとの特徴:BB2 Hit20
(1)Say So (feat. Jojo)
ウォーミングアップ曲です。少し速めのポジション3リズムで漕ぎながらタップイットバック。身体全体の力をいい具合に抜いて温めましょう。
(2)Midnight Hour
普通の速さのポジション3リズムで漕ぎながらプッシュアップとバックトゥーアップの組み合わせ。プログラム全体の強度を上げたい方はこの曲からプッシュアップを深くしていけばソコソコの強度になりますよ。
(3)Sucker
少し心拍を上げる曲です。3コーラスありますが、1コーラス目がスタンディングファスト(8カウントと4カウント)、2コーラス目はエルボーダウンの後スタンディングファスト(8→4)、3コーラス目がスタンディングファスト(4カウント)とポジション3ダブルタイムです。
最後のポジション3ダブルは48カウントしかありませんから、それほどの負荷になはりません。スタンディングファストと立ち漕ぎダブルのよい練習になるでしょう。
(4)Old Town Road
少し速めの立ち漕ぎリズム(ポジション1)で漕ぎながらエルボーダウンを何種類かやっていきます。インストラクターによっては1/2リズムで漕がせるようです。どちらが正解なのでしょうか。
(正直いって私にはこの曲の存在意義がつかめません。休憩曲なのでしょうが、必要だったのかなぁ)
(5)Señorita
ゆっくりペースのポジション3リズムで漕ぎながらタピバや{サークル+タップ&プッシュのコンビネーション}です。
次の曲からの3曲がこのプログラムの最大の山場ですから、しっかり息を整えて脚もリカバリーしておきましょう。
(6)Too Hot to Dance (feat. Shaggy)
この曲は「要注意」です。時折座り漕ぎがはさまるものの、ほとんどが立ち漕ぎダブル、それもポジション1の立ち漕ぎダブルが主流です。速度は BPM 97 で曲の時間は4分を超えます。バイクの上ではなくても、4分間そこそこの速度で腿上げを続ければ息が上がると思います。上半身のコリオはエルボーダウンだけですが、ハンドルタップ(ポジション3→1)も入ってくるので、難易度も低くありません。
この曲は普通ポジション3で漕ぐダブルタイムの速度の漕ぎ方をポジション1でやるところが問題です。ポジション3の場合は前かがみになりますから、体幹(=腹筋)に力をこめることで重心位置を安定させることができます。ポジション1になると体が起きてしまうので体幹で重心位置を高く保つことが困難になります。そのため、下部背筋を動員して身体を支える必要がでてきます。フィールサイクルでは腰回りの筋肉を使う場面がそれほど多くありませんから、Hit20を漕いだ後は腰のストレッチも必要です。(下手をすれば腰痛が起きますよ)
この曲のポジション1ダブルタイムの時には、意識してハンドル側に体重をかけ、背筋への負荷を逃すことが大切です。
(7)Joy
スタンディングファストが出てくるスプリント曲ですが、スピードはそれほど速くありません。速度よりもスタンディングファストの座り漕ぎの時にエルボーダウンを合わせるコンビネーションの難易度が高いと思います。立ち上がるタイミングが一拍遅れがち。
(8)Hurricane
この曲を乗り越えれば一安心です。でも曲調はメタルロックだし、照明は赤くなるし、3曲続く強度高めの3曲目だし。
速めのポジション3リズムでタピバとかプッシュアップとかタップ&プッシュとか。曲調や照明に惑わされなければ意外と漕ぎやすい曲なので冷静にいきましょう。
(9)Got to Keep On
雰囲気的には8曲目のハリケーンの後にダンベルって感じなのですが、Hit20はもう1曲。5分超のながーい修行系の一曲です。
座り漕ぎダブルで、プッシュアップやらエルボーダウンやらエルボーダウンキープやら、2コーラス目はプッシュ&エルボーのカウントダウン(8・8→4・4→2・2→シングル)ほかの曲でもそうですが自分のスピードで漕げるようにトルクを適切に上げましょう。
(10)Truth Hearts
ダンベル。アームカール、パンチアップ、フライの組み合わせ。
(個人的にはあまり好きなダンベル曲ではないです。ごめんなさい)
(11)Center Point Road (feat. Kelsea Ballerini)
休憩曲です。ゆっくり目のポジション3ダブルタイムでタピバ。曲によくあったコリオで気持ちよく漕げます。
(12)Someone Your loved
ラストソング。ここまで漕ぎ切ったあなたなら自信をもって臨めます。
ベースは快速ポジション2ダブルタイム。このくらい速ければ慣れるまではトルクゼロでいいでしょう。ポジション3ダブルタイムが出てきますが、1コーラス目は32カウントと短め。最後のサビがダブル64カウントのポジション3ダブル。そのラスト32カウントがエルボーダウンシングルカウントにになります。
立ち漕ぎダブルはキツく感じると思いますが、この曲では初級者の方でもなんとか漕ぎ切るカウントで終わってくれるので、がんばって漕ぎ切りましょう。
攻略のための道しるべ:BB2 Hit20
完走のためには6・7・8曲集中で、特に6曲目のポジション1ダブルを攻略しましょう。
ポイント
・6曲目では体が反らないよう少しハンドル側に体重をかける感じで。
・7曲目は速度自体はそれほど速くないので焦らずに。
・8曲目は曲調と照明にせかされないように冷静にビートに乗って。
という具体的な攻略のコツになるのでしょうか。