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(雑感)「漕げる」と「漕げない」の境目

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(雑感)「漕げる」と「漕げない」の境目

「漕げる」と「漕げない」の境目

フィールサイクルに入会したてのころは、BB1のプログラムを「漕ぎきる」ことは至難の業でした。フィールサイクルの身体の動かし方は、まさに”全身運動”です。エクササイズのいろんな要素(心肺機能を高める要素、瞬発力を必要とする要素、筋トレの要素などなど)が詰まった45分間なので(中には最初から漕ぎきることができる人もいるでしょうが)ある程度のスポーツ経験者でも、バイクエクササイズ初級者が初めから漕ぎきるのは難しいと思います。特にわたくしのような若くない世代には。

標準的なBB2のプログラムは、ウォーミングアップ1曲、ボディバーンの端緒1曲、スプリント1曲の序盤3曲で身体に火をつけて、中盤の4曲で様々な要素を組み込んで燃焼を促して、ダンベルで主に腕を使って、ラスト2曲で仕上げる、という構成になっています。(標準の構成についてはこちら)ダンベル以外はペダルを漕ぎながらなので、人体で最も大きな筋肉のある大腿を使いっぱなしです。それだけでもかなりの運動量なのですが、加えて立ち漕ぎが苦手な方は立ち漕ぎメインの曲が漕げないでしょうし、スプリントが苦手な方はRUNが登場する曲がキツくて足が回らなくなるでしょう。

BB1のほとんどのプログラムでは、練習パートで何曲かフィールサイクルの基本的な動きを体験して(これが、BB2以上の序盤3曲に相当するでしょう)、複雑ではないコリオで体幹を使うことを体験し、RUNで心拍を上げて漕ぎ切り感を体験する、という構成になります。が、このBB1も初回での「完走」は難しいですよね。

BB1が漕ぎきれない場合も、BB2以上のプログラムが漕ぎきれない場合も、プログラムの曲全部が漕ぎきれない、ということはないはず。「あのプログラムの7曲目とラストが漕げない」とか「ラスト前の曲で立ち漕ぎの最後に座ってしまう」という感じではないでしょうか。

それでも、しばらく経つとBB1を「漕ぎきる」ことができるようになってくるはずです。BB2でも何度か受講するうちに「あれ?漕げた!」となるのです。

「漕げる」と「漕げない」の境目はどこにあるのだろう? 結局は「身体が対応できるようになるかどうか」につきるのですが、どういう経緯でそうなるか、少し考えてみました。

BB1が「漕げる」ようになるには

まず、いわゆる「体力」をつけること、これは大前提。フィールサイクルの場合、体幹を使えるようになることと、必要な体幹の筋力がついてくることが必要。経験的に週二回で2ヶ月くらい(だから10回程度)BB1を漕げば、だいたいの場合、最低限の「体力」がついてくると思います。

次に、漕ぎ方の「コツ」がわかってくること。特に立ち漕ぎとか、速い脚の回し方のコツがわかってくることも大切。漕ぎ方のコツについては「漕ぎ方と動作」のカテゴリでも書いていますが、書いたものを読むより実際にバイクを漕ぐのが一番の早道です。

そして、プログラムに「慣れる」こと。何度も同じプログラムを受けて慣れることはとても大事です。プログラムに慣れてラストソングまでの全体の流れが把握できると、次に「備える」ことができます。この「備える」ことは漕ぎ切るのにとても大きな要素を占めると思います。たとえば、曲の中での次に来る動作に備える、2曲あとに来るスプリントに備える、これができるようになると余裕がでてきます。備えるためにはリカバリー(回復)のしかたも自分なりのやり方を身に付けたいところです。スプリント曲の次の曲で、漕ぎながらも脚の力を抜いたり、軽くストレッチしたりしてリカバリーができるようになるとその後が違います。

そしてレッスンを「楽しむ」。楽しんだレッスンのときは充実感をもって終われます。曲のセットリストを楽しみ、周囲を見回してスタジオ独特の雰囲気を楽しむ(はじめは音楽なんか耳に入らないし、スタジオの雰囲気を楽しむなんてできないですけどね)。

ほとんどのBB1はこの要素で漕ぎきることができるようになると思います。

 

フィールが準備する様々なハードル

一応の「体力」がついて、漕ぎ方の「コツ」がわかってきて、BB1に「慣れて」「楽しむ」ことができるようになると、いろいろなプログラムにチャレンジできるようになります。そうすると、フィールサイクルが様々なハードルを準備していることに気付きます。

最大のハードルはポジション3ダブルタイム。これは誰もが納得でしょう。みんなこのハードルを越えていきますから。高いと感じるかそうでないかは人それぞれですが、結局このハードルを越えるのは自分自身しかありません。(その道しるべになりたいと思ってこのサイト作ってます)

ポジション3ダブルタイム以外のハードルは、

・スタンディングファストで心拍上げたあとにランを持ってくる、とか → 息が上がってランで脚が回せない

・中盤までにプッシュ&プルやクラウチングで脚を使わせて後半速いビートで攻めてくる、とか → ふともも負荷でキッつい

・プッシュアップで腕使わせといてダンベルでさらに負荷かける、とか → ダンベルで腕下ろしたくなる

・サイサイやタピバやエルボーダウンキープで体幹いっぱい使わせといて、ポジション3ダブルでタップアンドプッシュ、とか → リズムに落とせば漕げるけど

様々ですが、一つ一つの要素はポジション3ダブルほど高いハードルには思えなくても、それが絶妙に組み合わされることによって体幹をもっともっと使わないと漕ぎ切れない構成のプログラムがたっくさん準備されているわけです。

そして、それぞれのハードルをクリアするためには、さらに「体力」「コツ」「慣れ」「楽しむ」という要素を積み重ねていくことになります。

 

BB2が「漕げる」ということ

BB2シリーズになると、上に書いたような様々なハードルが立ちはだかります。強度もBB1プラスアルファの低強度のものから、「ぜったい無理!」と思うような超強度のものまで、多種多様なプログラムがあり、それぞれが特徴を持ってわれわれの挑戦を待っています。

BB3でなきゃ漕いだ気がしない、という方々はBB2ならすいすい漕いでますし、BB2以上を連続3本漕いで平気な顔しています。が、このサイトはそういう方を読者として想定しておりません。BB2は初級者にとってはまさに挑戦・チャレンジなのです。

BB2を漕げるためには、まずは何度も登場するポジション3ダブルタイムの漕ぎ方のコツをつかみましょう。BB2以上のプログラムでポジション3ダブルタイムが登場しないものはない、と言い切っていいと思います。RUNがないプログラムはあってもP3DTが出てこないものはありません。(さらに、BB3ではP3DTとRUN以外出てこないというイメージ持ってもいいでしょう。ちょっと乱暴な言い方ですが。)

BB2を「漕げる」ようになるには、「体力」「コツ」「慣れ」「楽しむ」に「立ち漕ぎダブル」が必要です。・・・とはいえ、いきなりP3DTがガンガン漕げるわけはないので、まずは「32カウント程度ならいける」からはじめましょう。長いP3DTなら途中でリズムに落としても、ラスト8カウント座ってしまっても大丈夫。何度もチャレンジしていけば、ぜったいに漕げるようになっていきます。

そして、もうひとつ。立ち漕ぎのRUNにも慣れましょう。長い(64カウント以上の)立ち漕ぎRUNは自分なりの漕ぎ方を会得しなければ難しいでしょう。(RUNについてはこちら)立ち漕ぎRUNは「漕ぎきった!」と感じるために越えたいハードルです。64カウントのRUNであれば、最初の32カウントはゆっくり、ラスト32カウントだけ全速力、みたいな漕ぎ方でも大丈夫。自分の体力と気力のままに漕ぎましょう。そのうち必ず全力で漕ぎ切るようになっていきます。

「体力」「コツ」「慣れ」「楽しむ」の大切さに「立ち漕ぎダブル」と「立ち漕ぎRUN」のことが頭でわかったその後は、BB2やボディシェイプシリーズのいろんなハードルを、楽しみながら・苦しみながら超えていくこともできます。(「頭でわかった」書いたのは、ご承知のように、わかるとできるは違うからです。)

フィールサイクルは自分なりの楽しみかたができるのが魅力のひとつですが、どうせなら、フィールのメインシリーズと言ってもよいBB2を「漕げる」「漕ぎきる」ようになって、延々と続くハードルを音楽とともに越えていきませんか?楽しいですよ。

(2020年7月)


 

 

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