スタンディングファスト

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スタンディング・ファスト

スタンディング・ファストの種類

スタンディング・ファスト(スタファという人も)は、ポジション2ダブルタイムから、ペースを落とさずに立ち上がる動作。インストラクターや曲によっては、アップアンドダウンという場合も。「4カウントアップ&ダウン」という発声になります。4カウントスタンディング・ファストと4カウントアップ&ダウンは同じ意味。

強度の高いプログラムになると、立ち漕ぎポジション3ダブルタイムから、ポジション2座り漕ぎ⇒ポジション3立ち漕ぎ、というダウンアンドアップというバージョンのスタンディングファストもあります。

カウントは4種類。2カウント、4カウント、8カウント、16カウントがあります。4カウントスタンディング・ファストと8カウントスタンディング・ファストが主流です。4カウントなら、ダブルタイム継続のままで4カウント立ち上がり、4カウントシッティング、スタンド(4)、シッティング(4)・・・となります。16カウントのスタファなんて、もうポジション3ダブルタイムの短いやつじゃん、と感じことも。

持つハンドルは2種類。ポジション3スタンディング・ファストとポジション2スタンディング・ファスト。ポジション3が外側先端を持って、ポジション2は内側の横バーを持ってのスタンディングです。

繰り返しになりますが、スタンディング・ファストはポジション2ダブルタイム(シッティング)がベースとなり、そこから、ポジション3あるいはポジション2に立ち上がる、ことになります。基本的に曲ペースは速めのことが多く、1コーラス全部をポジション3立ち漕ぎダブルタイムとするには速すぎる曲の場合がほとんどです。ですから、ポジション3ダブルタイムで漕ぎながら、エルボーダウンとかタピバとかの動作を重ねる曲よりもペースが速い、と考えたほうがよいようです。

一気に心拍数が上がって強度を感じる(しんどい)動作の代表格はRUNだと思いますが、このスタンディング・ファストも相当心拍が上がる動作です。まぁRUNは長くても64カウントで、脚の速度もいわば自分のペースでの全速力でかまわないのですが、スタンディング・ファストはペースがダブルタイムのままで、曲の速度にしばられます。ダブルタイムの継続のままでのスタンディングなのでランより苦手、という人が多いのもうなずけます。(立ち漕ぎのRUNも超強度のプログラムだと96カウントとか128カウントとかありますが、このサイトの読者のみなさんは長くても64カウントと思っていいでしょう)

 

スタンディング・ファストの種類による違い

まず、カウントによる違いです。2カウントは2カウント立ち上がって、2カウント座る。忙しい動きになります。8カウントの1セット分(8カウント立って8カウント座る)の間に2カウントなら4セットの動きをこなすことになります。立ち座りの連続で息が切れる傾向にあるのが2カウントスタンディング・ファスト。逆に立っているカウントが短いので脚には比較的やさしい。

一方で、16カウントのスタンディング・ファストは2カウントの逆。動作は忙しくないかわりにスタンディングが16カウント(も)あるので、速い立ち漕ぎで息が切れます。その間になるのが4カウントと8カウント。4カウントのほうが立ち漕ぎの時間が短い分脚負荷は低いですが、8カウントの倍の数の動作セットを行うので、キツいことにはかわりありません。


ハンドルポジションによる違い。

ポジション3スタンディング・ファストとポジション2スタンディング・ファスト。似ているようでかなり違うと(わたしは)思います。

ポジション3スタンディング・ファストはRUNに近い体勢で漕ぎます。すなわち:腹筋の力を抜かないで、背筋も意識して体幹で身体を支え、重心をできるだけ上方に保ったまた、できるだけ軸を動かさないようにして脚を速く回転させる。このとき、前傾姿勢となるため、腕でも身体を支えます。

一方、ポジション2スタンディング・ファストは身体が直立に近い状態となるため、腕で身体を支えることがポジション3ほどにはできなくなります。ポジション3のスタンディング・ファストと比べると身体を引き上げて維持しながら脚を回すために、ポジション3スタファよりも強い体幹が要求されます。さらに特に太ももよりも上の腰回りの力も必要です。

いつもの模式図です。左がポジション2スタンディング・ファスト、右がポジション3のスタンディング・ファストです。赤丸が推定される重心の位置。ポジション2のほうが直立している分、脚(太もも)へ負荷が強くかかります。

 

スタンディング・ファストのコツ

ポジション3でもポジション2でもスタンディング・ファストのコツは同じでしょう。

1)しっかり体幹で身体を支え、重心をできるだけ上方に保つ

まず、重心が落ちると、太ももだけに負担がかかって、1,2回のスタンディングで脚が終了してしまいます。

腹筋の力を抜かないで、さらに背筋を意識して体幹で身体を上方に引き上げた状態を保ちます。ポジション3のほうは腕でも支えられますが、腕だけに頼ると重心が落ちがちなので注意。あくまでも体幹(特に背筋を意識)で支える気持ちで。

ポジション2のスタファの場合も同じく重心を高く保つことがポイントですが、ポジション3の時よりも難しいでしょう。

スタンディング・ファストは速いペースで立ち上がりになるので、そのなかで「どうやって重心を高く保つの?」となりますが、高い位置へ立ち上がろうという意識がまず大切。それから、それを実現できる体幹の強さと、体幹を使う慣れ、なのだと思います。

スタンディング・ファストのとき、インストラクターが「Get Higher(ゲット ハイヤー)!」もっと高く!と言うことがあります。まさに、重心を高い位置で保って、という声かけですね。

ただし、重心を上げすぎる(立ち上がりすぎる)のも問題。インストラクターやよく漕げる人のスタンディングファストで、重心位置がどうなるか研究するのも一法です。ポジション2座り漕ぎの腰の高さとスタファのときの腰の高さをあまり変えないのがコツでしょう。

 

2)立ち上がるときがポイント

個人的な漕ぎ方かもしれませんが、スタンディング・ファストでは立ち上がるときに脚を回すスピードを落とさないようにしています。座り漕ぎダブルタイムから立ち上がる一瞬に脚の回転が落ちがちになります。ここで落ちてしまっては立ち上がった状態でペースを上げなければなりません。これはキツい。座り漕ぎのダブルタイムのスピードを落とさないように、立ち上がるときにも一瞬、加速です。

こうすると、立ち上がったときにもバイクの前輪(ホイール)の慣性が使えるので、比較的楽にペースの維持ができます。

また、スタンディングの合間のシッティングで脚(とくに上部)を休ませることができるようになると余裕が出てきます。体幹の力は抜かないで、太ももから下は脱力させて足を引き上げるだけの少しの力で漕ぐという脱力漕ぎを身に付けると、スタンディングが少し楽になります。

スタンディング・ファストがたくさん出てくるプログラムといえばBB2 Jazz1だと誰もが納得するでしょう。10分間のラストソングの中盤に約50回の4カウントポジション3スタンディング・ファストの連続が登場します。このような曲の場合、スタファ中に脚を休める意識も持たないとやってられません。おまけに最後の最後にポジション3ダブルタイムが128カウントくらい出てくるので、それのための余力も残しておくことが必要です。どうやって?体幹で支える癖づけです。

 

3)呼吸も大切

スタンディング・ファストは心拍数を上げるコリオです。速いスタンディングになるとついつい息をとめて漕ぎがちですが、呼吸を続けるのは特に大事。

意識して深く長く呼吸を続けることで息の上がりが少なくなり、より楽に漕ぎ切ることができるようになります。わたしは、スタンディングの時には息を吸い、シッティングで息を吐く、とかその逆とかを試してみて、その時々で楽なほうでやっています。いずれにしても呼吸をとめることのないよう、これも「意識して」です。


ポジション3ダブルタイムとポジション3ランとスタンディング・ファストを制すれば、当面怖いものはありません。まぁスタンディング・ファストの連続から立ち漕ぎランなんて無茶コリオもあるのですが、それはそれで、できる範囲で割り切って音楽を楽しみましょう。

ご健闘を祈ります。

追記:スタンディング・ファストの時に、片手をグーにしてブンブン振り回す動作をする会員さんがいます。これは現在はあまり推奨されていません。過去にはあおりの一部として盛り上げるためにインストラクターがこぶしを振りながら漕いでいたようです(いまも稀につい拳を振ってしまうインストラクターを見かけますが)。「体幹にきっちり負荷をかけるため、また安全のためにいまは推奨してません。インストラクターも片手では漕がない方針です」と、1年くらい前にベテランインストラクターに聞いたら教えてくれました。よいこのみなさんはまじめに両手でスタンディング・ファストしましょう。

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