今回のロッカールームトークは「心拍数と呼吸についてのおはなし」です。

Author
ついに [Sister] もアップルウォッチを手に入れたね。
はじめはあんまり興味なかったんだけど、二人がアップルウォッチつけてレッスン受けてカロリーの話してるの聞いてると欲しくなってきたのだ。

Sister

Wife
使いはじめてみてどうですか?カロリー計ったりする以外にもいろいろ便利ですよ~
そう、Suicaは必須ですね。セッティングに戸惑ったりしたけどなんとか使ってます。
で、[Author]から教えてもらったZonesというアプリも入れて、はじめてスタジオで漕いでみた結果がこれです。BB2の一般的にはやさしめのプログラムで、いまの私にはちょうどいい強度です。左が iPhoneのアクティビティアプリのワークアウトの画面、右が同じレッスンのZonesの画面。ダンベルのときに心拍が落ちてるのがよくわかる。

Sister

Author

Wife
うわぁ432Calってすごい。私は350超えたらへとへとですもの。

Sister

Author
では、アップルウォッチとiPhoneで計算される「消費カロリー」とZonesで示される「有酸素」「無酸素」などについて少し解説しましょう。
エネルギー消費量(消費カロリー)は、その人の 「体格」(体重と考えていいです)と「運動強度」と「運動時間」で決まります。これを iPhoneでは、基本データとした設定したその人の身長・体重と、アップルウォッチで計測した心拍数、その継続時間で絶えず計算しています。 消費カロリー = 「運動強度」 × 「体重 (kg) 」 × 「時間 (h) 」 × 1.05 で求められるとのこと。 同じ運動強度で同じ時間エクササイズをしたとしても、体重の重い人のほうが消費カロリーは高くなります。「運動時間」はアップルウォッチで正確に計測しています。では、「運動強度」はどう測定しているか、ということになります。 この「運動強度」はメッツ(METs: metabolic equivalents)で表します。安静時を1.0METとして、その何倍の酸素を身体に取り入れているかということです。上のスクリーンショットの白背景のほうの一番下に9.4METsとあるのがそれです。本来は酸素摂取量を測定するようですが、iPhoneのヘルスケアでは、簡易的にアップルウォッチで測定した心拍数を使って計算しています。(簡易的に、と書きましたが、現実的に運動の最中に酸素摂取量を測定するのは日常ではできませんから、ほとんどの場合、心拍数を使っています) 「運動強度(METs)」 = (その時の心拍数 - 安静時心拍数)÷(その人の最大心拍数 ー 安静時心拍数) × 10 心拍数は絶えずアップルウォッチが測定してくれています。なので、その時々の心拍数と安静時の心拍数は自動測定です。最大心拍数は簡易式【 211-(0.64×年齢) 】で計算されます(自分で直接数値をZonesの設定画面で入力するのも可)。
私たちの身体では、絶えず心臓から送り出される血液(動脈血)が、酸素と結びついた赤血球の中のヘモグロビンがその酸素を末端の組織に渡し、同時に二酸化炭素を回収し静脈血として心臓に戻ってきています。従って、心臓から送り出される血液量(=心拍数に比例)がわかれば、全身にとりこまれた酸素量がわかる、というわけです。 組織で酸素が使われると二酸化炭素が呼気に出てきます。運動強度が上がっていくと、組織で必要とされる酸素の量をまかなうために心拍数が上がっていき、それにつれて二酸化炭素の呼気中の量もふえていきます。ところがあるところから二酸化炭素が排出される量が一定になってきます。これ以降、いわゆる「無酸素運動」というゾーンに入っていきます。無酸素ゾーンでは筋肉では脂肪燃焼よりも効率のいい糖質燃焼が優位となっていきます。(とはいえ無酸素運動ゾーンだと脂肪燃焼は無い、有酸素運動ゾーンだと糖質燃焼は無い、というわけではありません) その人が心拍数がどれくらいになったら「無酸素運動」ゾーンにはいるか、というのは正確には心拍数と呼気を測定する装置をつけて測定する必要がありますが、Zonesでは簡易的に最大心拍数をもとに4段階に分けて表示されています。

最大心拍数の60%から74%程度の心拍数での運動が「脂肪燃焼ゾーン」とされているけれど、Zonesで表示される脂肪燃焼・有酸素・無酸素の心拍ゾーンは、あくまでも目安、なので神経質にならずに参考にする程度で。

Wife
えーっと、カロリーは運動強度と体重と時間で計算されて、その運動強度は心拍数で計算される、というわけね。
わたしの場合、高い心拍数が多かったから「無酸素」の時間が多かったというわけだ。

Sister

Author
同じプログラムを4月に受講したデータがあったから、参考までに見てください。

Sister

Author
そうだねぇ。わりとやさしいプログラムだから心拍数も上がらなかったようだ。身体には一番いいレベルのプログラムかもしれない。ちなみに、キッついプログラムだとこうなる。

Wife
中盤から高い心拍数がずっと続いてる。みるからにキツそうね。このプログラムなに?

Author
BB2 Deep1。ダンベル中もポジション3で漕ぎながらなので心拍落ちてないし。
わたしの受けたプログラムは、プッシュアップが多かったりして、私プッシュアップ少し苦手だから、その間息を止めてた気がする。心拍数と呼吸って関係する?

Sister

Author
大事なポイントだと思うよ。身体が酸素を要求しているのに、心臓から送り出される血液に酸素が少なかったら、心拍を上げて量を確保するしかないよね。だから、キツくても呼吸を止めずに、身体に十分な酸素を取り込むようにしたほうがいい。

Wife
インストラクターも「呼吸を続けて~」って言うものね。
ブリーズィーン・・・ブリーザウトって言ってるね。インヘール・・・エクスヘールって言う人もいるね。

Sister

Author
そう。キープ ブリーズィンとか、テイカ ディープブレスとかもね。「インストラクターの掛け声」の項でも書いたけど、こう言われたら素直に深呼吸したほうがいいよ。

Wife
しんどい曲のときは、呼吸まで意識が行かなくてついつい息止めてしまってることもあるような...

Author
RUNは短距離走のように息を止めて突っ走ってもいいと思うけど、ポジション3ダブルなどのときはキツくても意識して呼吸を続けるようにすると、心肺も楽だし、身体も楽だよ。

Wife
わたしは、最近は笑顔で漕ぐことを意識してます。レッスン中、声を出せないこのごろなので、極力笑顔でがんばる。笑顔で漕ぐと表情が柔らかくなって自然と呼吸できてる気がします。
私も次回は笑顔と呼吸意識してみよう。同じプログラムでどう変わるかも興味ありますね~

Sister

Author
笑顔も大事だねぇ。キツい曲のキツいところこそ笑顔で漕ぐと力が出る気がするし。次第に体力(体幹)がついてくると同じプログラムでも楽に漕げるようになるから、それによってもかなり心拍数は変わるはず。自分の身体の変化を数字で確認できるのもアップルウォッチのよいところです。

Wife

Daughter