2年以上前に書いた記事「なぜフィールの虜になったのか」と、「FEEL ANYWHEREがある生活」を読み直してみて、いくつか感じるところがあったので、改めてフィールサイクルとライフスタイルについて、そしてエニウェアの行く末について考えてみました。
私のフィールサイクルの歩み
「歩み」というのは大げさなのですが、まず、私のことを改めて書いてみます。
この記事を書いている時点(2022年7月末)で、フィールサイクルに入会してからおよそ4年半。コロナ禍まではスタジオで月に25本はコンスタントに受講していました。私がフィールを初めてからおよそ1か月後には妻も誘い、二人で漕ぐことが多くなりました。実は私の会社のオフィスが所属スタジオの目の前だったため、妻の1.5倍ほど受講回数は多いのですが、できるだけ二人でスタジオに通っていました。
2020年4月初旬からは緊急事態宣言によるスタジオ休館もあったことから、自宅にスピンバイクを置いてアップルミュージックのセットリストを流しながら、コリオをほとんど記憶しているいくつかのプログラムを漕ぐ毎日が続きました。またこの時期に当サイトを開設しました。
スタジオ再開後、かなり受講頻度は落ちました。というよりも、スタジオ再開後も3か月ほどはスタジオに行くことを控えていました。ほぼ毎日のように通ったスタジオに行けないのはとてもツラかったのですが、二人とも仕事があるので、コロナに感染するわけにはいかなかったのです。その期間は家漕ぎで体力維持と免疫力アップにつとめました。
幸いエニウェアの有料β(ベータ)プログラムに当選し、2020年12月からは自宅にフィールエニウェア(ベータ版)がある生活となりました。ますますスタジオに行くことが少なくなり、2021年は年間40回ほどしかスタジオで漕いでいません。スタジオで受講するのは、新プログラムがリリースされるとか、インストラクターのラストレッスンとか、エイプリルフィールなどのイベントだけになり、平均すると月間3~4レッスンになってしまいました。一方、自宅で漕ぐ頻度は月間15回ほど。月によって凸凹はあるものの、そこそこの回数は漕ぐことができていました。
そんな環境が1年ちょっと続いた2022年にはいってから、お世話になったインストラクターが相次いで退職して気持ちが削がれ、正式版エニウェア(ベータ版は2月に返却)が自宅に届く予定になっていることもあり、さらに決定的なあることがあって、夫婦でマンスリープランを解約しました。2月末日を最終レッスンとして現在はチケット会員です(もっともエニウェアの会員特典で月に1チケットついていますが)。いま現在はスタジオに通わなくなって数カ月が経ったところです。
正式版エニウェアがある環境って
前の記事で、「自宅にANYWHEREがある、というのは”ある程度漕げる人”にとってはこれ以上ない幸せな環境と言っていいでしょう。一方、初級者の方にとってはスタジオレッスンとANYWHEREはスタジオに軍配が上がるような気がします。」と書きましたが、この印象は変わっていません。私はフィールが「楽しい」と感じる要素は3つ(没入感、達成感、一期一会感)と分析しているのですが、正式バイクになり、モニタタブレットがグレードアップしたため、ある程度の没入感も感じられるようになりました。達成感はエニウェアではない自宅バイク+アップルミュージックでも、エニウェアベータ版でも感じられていましたので、スタジオでなければならない理由はライブであること(一期一会感)のみといっていいほどになりました。エニウェアでのライブレッスンも(今のところ)月に1度くらいのペースでは提供されていますが、ライブであることと、いつでも漕げることを比べるといつでも漕げることに軍配があがる気がします。
いまの我が家の環境は、エニウェアバイクと、昨年末に新たに購入したシュウィンの700ICというタイプのバイク(これについては改めて紹介したいと思っています)が並んで置いてあります。うちでは「フィール部屋」と呼んでいます。もちろんシュウィンのバイクからはエニウェアのタブレット画面が見えるように配置して、二人で漕ぐことも多々あります。
以前書いたことと重複する部分もありますが、正式版エニウェアの魅力はこんなことです。
- 思い立ったらすぐに漕げること(なので、実はフィールエニウェアではなくフィールエニタイムなのでは、と思います)
- しんどくなったら手を抜いても全然かまわない(スタジオでは気が引けます)ので高強度レッスンに挑戦できること
- どうしても偏りがちな所属スタジオのレッスン種類を大幅に超えるプログラムがあること(それもいつでも漕げる)
- エニウェアのみで提供される(BCやBB2あるいはライブ)プログラムがあること
- インストラクターはベテランで、ほとんどのレッスンで素晴らしいインストラクションが提供されること
- 総じていうと、楽しいかと言われれば、楽しい。ただしスタジオのほうが楽しいとは感じる
というところです。最後の「スタジオの方が楽しいとは感じる」は、以前の記事で「フィールの魔力って、スタジオ、インストラクター、音楽、そして参加する会員が一緒になって作る上げる楽しく漕ぐ場にあるのだろうなぁ、と思う」と書いた通りなので、これは自宅でのエニウェアでは実現できませんが、それなりの楽しさは感じられるので漕ぐモチベーションは保てています。
いまのコロナ禍のもとではスタジオに出向くのには二の足を踏むと思うので、そしてそれがいつまで続くかわからないし、マンスリー会員大会→自宅エニウェアの選択は間違ってなかったなと思います。
エニウェアってどうなっていくのだろう
そこで、エニウェアの今後について少しだけ考察。
エニウェアが支持され続けるには、エニウェアならではのものが必要です。スタジオではなくエニウェアを選ぶ意味がしっかりなければならないでしょう。エニウェアにとってコロナ禍というのは大きなアドバンスです。いまのところこの一点でエニウェアの存在意義は大きいものとなっています。では、いずれ来ると思われるウィズ・コロナ(コロナウイルス感染症の対策をしっかりしつつ、社会経済活動を維持する、という意味で)の社会ではどうでしょうか?スタジオで集合してレッスンを受講することに抵抗がなくなった場合は、コロナ対策という意味でのエニウェアのアドバンスは薄れてしまいます。
そうなると、「いつでも漕げる」「スタジオで提供されないレッスンが漕げる」という2つが残ります。ところが、もう一つ忘れてはいけないのが"エニウェア"・・・つまりどこでも漕げる、もアドバンスの一つとなり得ます。ここでいう"どこでも"とは、スタジオがない地域の人も、という意味です。いままではフィールサイクルの会員あるいは元会員のみに販売されていたエニウェアが2022年6月からは、会員でなくても購入できるようになりました。これは画期的なことだと思います。
現在スタジオは全国に40か所。これまではこのスタジオ展開エリア近辺の会員、あるいは一度はこのエリアでスタジオの会員になったことのある人のみが対象となっていました。いまでは会員限定販売が解除されているので、・・・スタジオでのレッスン経験のない方がこの金額(バイク本体と送料組み立て料あわせて税込29万8千円+月額利用料5千5百円+月額KKBOX利用料それに加えてシューズも必要)を魅力と感じるかは別問題として・・・日本中どこでもエニウェアバイクを購入し、サービスに加入すればフィールのレッスンが受けられます。
さて、そうなったときに、スタジオ体験なくはじめてフィールサイクルに触れる人がBB2のレッスンを漕げるようになるまでにどんな苦労をするだろう、と想像すると、エニウェアのあるべき姿も見えてくる気がします。すなわち、スタジオ会員(元会員含む)でエニウェア漕ぎの人たちへの目線と、エニウェアでフィールを始める人たちへの目線と、両方を持つ必要があるでしょう。運営会社がエニウェアを大事な成長エンジンととらえていれば、の話ですが。
BC(BODY CONDITIONING)というエニウェア独自のシリーズがありますが、いま提供されているBCは、BB2をある程度漕げる感じの方向けです。BB1的強度のBCって漕ぐ意味があるのかな、とも思いますが、強度的に言ってBB1→BC→BB2という流れは今のところ成り立ちません。バイクセッティングの仕方や基本的な漕ぎ方などのインストラクション動画は準備されているのですが、みなさんもご承知のように、BB2の壁って初めのころはとても高いものです。エニウェアでフィールを始めた方にどうやってこの壁を越えさせるのでしょうか。
※BC:20分の低・中強度プログラム「Body Conditioning(BC)シリーズ」。BCシリーズとは「体と心のコンディション」を整えるプログラムです。(エニウェア公式インスタグラムより引用)
ということなので、当サイトでもエニウェアでフィールを始めた方向けの記事も書き始めることにいたしました(近日公開予定)。「道しるべ」となれればうれしいです。